#014 除夜のテキスト祭出品全テキストレビュー 25日前半

(除夜のテキスト祭ログをあわせて読んでいただれば幸いです)



chronicle・・・・14点


どの短文もどこかで使われてそうなベタな感じ。たぶんオリジナルなのでしょうが題材にそってそのままネタを書いたといった印象がありもう一押しが足りないようが気がしました。もう少し自分なりの工夫を加えることができれば評価も必然的に高くなったことでしょう。トップバッターとしての役目を果たしているかどうかという点で少々厳しい目にならざるを得ませんが、基本に忠実な「クスッ」と感じることのできるテキストではあると思うのでまぁこのくらいが妥当ではないでしょうか。



無題モラトリアム・・・・11点


期待していただけに非常に残念。特徴的なキャラを存分に生かせている始まりだったので面白く、その調子で明るい毒舌を振りまいてほしかったのですが、途中からの展開があからさまにある女性の誹謗中傷(まぁ実在するかどうかは不明ですが)で、笑えたというよりはちょっと引いたというのが本音です。閲覧者に毒舌を振りまく程度なら自己解決もできるし問題はないと思うのですが、その対象が一個人となった場合、やはりいくら匿名性が高いといってもテキストは不特定多数の人が見るわけですからそこらへんのことは少し考えてほしかったです。



鼻から削ってくださいオホフォ・・・・15点


猪木祭りを知らない人でもしっかり楽しめ、猪木とホームレスの関連付けさせていく展開は面白い。ただ始まりがやや凡庸でまぁそれも味の一つかも分かりませんが、テキストの始まりは当然閲覧者が最初に読むところであり、そこを読んでその文章の印象を決めるといっても過言ではない大事な部分でもあるので、ここである程度インパクトある始まりを書ければ最後までダラダラせずに一気に読むこともできると思います。そういった点ではせっかくのいいテキストだったのでもう少し工夫してほしかったかなと感じました。



お百姓さんの叫び・・・・17点


期待通りのテキスト。下ネタ多めでもしっかり文章内でうまく扱われていると感じました。独特な文章のつなぎ、表現によって読み手を自分のテキストに引き込む力が秀逸。内容は本当にこれといってなくても読み手を楽しませるのはさすがです。一気に読み終わった後に今自分は何を読んでいたのか、このテキストの目的は一体何であったのかまったく分からないといった状況に陥るというなかなかに珍しい体験をさせていただきました。まぁこのテキストに何か一言加えるならばオチも一応途中の「僕の物語はこれからも続いていく」からかけて終わらせていて考えてはいるのでしょうが、ちょっとだけオチとしては弱いかなといったところでしょうか。



独りで会議室・・・・15点


これもまたらせんチック。オチを拍子抜けさせるのが若干流行ってるのでしょうか。一応文体を綺麗にまとめて読み手をテキストに引き込ませる技術はそこそこあるとは思いますがちょっと情景描写が少なめという点がやや気になりました。ゆっくりと流れていった展開からあまりに急激に発展するというのは賛否両論ではあると思いますが、まぁこういった流れも別に悪くはないのではないかと思います。らせん系テキストとも言えるべきこの形は書き手のレベルが高いせいかそこそこ読めるのでまぁ評価もこんな感じです。



このサイトの半分はバファリンでできています・・・・15点


読み終わって思ったのがこれはテキストにするよりも3人組のコントやらなにやらでやると面白いかもしれません。テキストでこういった形式を書くとなるとどうしてもパワーが落ちてしまうのが少々残念です。それでも個々の会話の内容はそこそこ面白いし、中盤のどんどん重ねていく会話と説明の流れはなかなかよかったのではないでしょうか。少し言うところがあるとすればオチの内容が一読しただけではしっかりつかむことができなくてちょっと分かりづらいかなといったことぐらいなのでいいテキストではあると思います。



和徹・・・・12点


どうもテキストで笑わせるのではなく画像で笑わせようとしている感じがあまり好ましくありませんでした。テキストの書き方も何かこれといった独特さがなくあくまで凡庸に簡単に言えば普通のテキスト。もう少し自分なりの工夫ができれば評価も必然的に上がっただけに残念です。まぁ写真が一枚アップされてなかったっていうのもちょっとどちら側のミスかは分かりませんがどちらにせよ下の写真と同じような感じなのだなという察しはついたのであまり関係はなかったです。次回もしテキストを出す機会があるのならもっと印象深いテキストを期待します。



りあるシーフード・・・・11点


笑いどころが分かりにくいテキスト。面白い展開があるのかなと期待して読んでいったのにそのまま終わり。「悪がいけない」と言うためだけのテキストではあまりにパワーが足りません。最後の蛇足も本当に蛇足。チラシの裏的要素がかなり前面に押し出されていました。もう少し工夫をして、途中をもっと上手く膨らませてから、オチも意外性を持ったものにすると良かったのではないでしょうか。